ホーロー製の鍋で天ぷらをした時、食材がくっついてしまうことがありますよね。天ぷら鍋で食材がくっつきやすいのは、鍋の素材とデザインに関係があるんです。
見た目がおしゃれなので、キッチンに置いておくとインテリア映えもするホーロー鍋は、揚げ物をする時に、特に気をつける必要があります。
今回の記事では、ホーロー鍋で揚げ物をする際に注意しなければいけない点と、カリッとした揚げ物を作るコツについて、具体的に解説していきますね。
ホーロー鍋が気になっている方は、参考にしてみてください。
食材が付着しやすいホーロー製天ぷら鍋の特性
ホーロー製の天ぷら鍋で揚げ物をしている時に、どうして食材がくっついてしまうのか、その主な理由を2つのポイントでご紹介しますね。
- 熱が均等に伝わらない
- 鍋の表面が傷つきやすい
こちらのポイントについて、もう少し掘り下げてみましょう。
熱が均等に伝わらない
ホーロー鍋は、内部の鉄にガラス質の釉薬をかけて作られています。
この釉薬は鍋を錆びにくくするだけではありません。
鍋の表面がツルツルしているので、色や匂い移りを防ぐほか、汚れも落としやすいため、普段の食事作りでも大活躍。
また、デザイン性の高い色や模様が豊富なので、自分好みのキッチン用品を選べるのも、ホーロー鍋の魅力の一つです。
ただし、この釉薬はガラス質のために熱が均一に伝わりにくくなっており、特に揚げ物をする時には注意が必要になります。
鍋の表面が傷つきやすい
釉薬で加工されているホーロー鍋は、一見すると傷に強いと思われがちですが、落としてしまったり、硬いスポンジやタワシで洗うと、表面のガラス質に目に見えない細かい傷ができてしまいます。
もしホーロー鍋にダメージが生じると、その部分から錆が発生することがあるので、取り扱いには注意してくださいね。
また、ホーロー鍋は急激な温度変化にも弱いため、空焚きもNGです。
ホーロー鍋で揚げ物をしている時に食材がくっついてしまう原因は、長期間の使用による経年劣化も考えられます。
ホーロー鍋を使った天ぷらの上手な揚げ方
ホーロー鍋でカリカリの天ぷらを作るにはちょっとしたコツがあります。
そのコツとは、油の量と温度、そして揚げ物に適したホーロー鍋の選び方です。
ここでは、食材がくっつかず、カラッとした美味しい天ぷらを上手に揚げる方法を詳しく解説していきますね。
3つのコツさえ押さえれば、ホーロー鍋でもカラッとした天ぷらを楽しめますよ!
油の量と温度をしっかり管理する
天ぷらを揚げる時は、油の量と温度を管理することが重要です。
ホーロー鍋で揚げ物をする場合、鍋の深さに対して、約3分の1くらいまで油を入れると良いでしょう。
このくらいの量でしたら、食材が油全体に浸かり、カラッと美味しく揚げられますよ。
理想的な油の温度は160℃から180℃。温度計を使って油の温度を一定に保つことで、油が過熱することも避けられますし、食材に火が通らないといったことも避けられます。
油の温度が低すぎると、食材が余分に油を吸いすぎてしまいますし、逆に高すぎると衣がすぐに焦げてしまうため、温度管理はしっかり行いましょう。
油の量と温度を意識するだけで天ぷら作りが上達し、もっと美味しくなりますよ。
天ぷらにぴったりのホーロー鍋の選び方
天ぷらを美味しく揚げるには、鍋の選び方がとても大切です。
おすすめの鍋選びのポイントをご紹介しますね。
- 厚みのある鍋
- 底が広い
まず、厚みのある鍋を選ぶと良いでしょう。厚手の鍋は、熱が均一に広がりやすくなり、温度が急激に変わるのを防げます。
揚げ物をする時は温度管理に注意を払う必要がありますが、厚みのある鍋でしたら、油の温度が安定しやすくなり、カラッと美味しい天ぷらに揚がりますよ。
さらに、底が広い鍋を選ぶと、食材をゆったりと広げて揚げることができます。
大きめの鍋でしたら、一度に多くの食材を揚げても温度が下がりにくくなるので、さらに温度管理が楽になりますよ。
ホーロー鍋で美味しい天ぷらを揚げるコツ
天ぷらをホーロー鍋で揚げる際の小技をご紹介します。食材を鍋に投入する前に、少量の油をすくってそれを食材に軽くかけてみてください。
この一手間で、食材が直接鍋底に触れず、油がクッションとして働きます。ちょっとしたコツですが、これをするだけで食材が鍋にくっつくのを防ぐことができるんですよ。
また、天ぷらを揚げる時は、食材を一度にたくさん入れず、少しずつ加えましょう。
鍋に入れる食材が多すぎると油の温度が急激に下がり、食材がくっついてしまう原因にもなりますので、ご注意くださいね。
ホーロー天ぷら鍋のお手入れのコツ
ホーロー製の天ぷら鍋を大切に使いたいなら、日々の正しいケアが欠かせません。
ここではホーロー鍋の簡単なお手入れ方法と保管のコツ、長く愛用するためのポイントをご紹介しますね。
ホーロー鍋の簡単なお手入れと保管のコツ
ホーロー鍋のお手入れは、とてもシンプル。
使い終わった後は、中性洗剤がついた柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。金属製のタワシや硬いブラシは鍋の表面を傷つける恐れがあるため、使用は控えてください。
洗い終わったら、水分をしっかりとふき取り、完全に乾燥させましょう。
また、ホーロー鍋を保管する際には湿気の多い場所を避け、乾燥した環境での保管が錆を防ぐ秘訣です。
ちょっとしたひと手間で、ホーロー鍋を長持ちさせることができますよ。
ホーロー鍋を長持ちさせるコツ
ホーロー鍋は急激な温度変化に敏感です。
使い終わった後は、ゆっくりと自然に冷ましましょう。急激な温度変化は鍋にダメージを与えるので、一気に冷まそうとするのは避けてくださいね。
また、鍋が熱いうちに冷たい物を入れるのも、鍋に余計なダメージを与えるリスクが高くなります。鍋の中に重い物を置くことも避けるようにしましょう。
保管する時は、ほかの調理器具との重ね置きを避けてください。
その理由は、鍋に塗布されている釉薬に目には見えない微細な傷がつき、錆びが発生する可能性があるからです。
保管する時の重ね置きを避けるだけで、鍋に傷をつけることなく、キレイな状態をキープすることができますよ。
さらに、ホーロー鍋は衝撃にとても弱い材質をしています。
落としたり、なにかにぶつけただけで、簡単にひび割れてしまうため、取り扱いには特に注意しましょう。
ホーロー製の天ぷら鍋で食材がくっつく原因と上手に揚げ物を作るコツまとめ
ホーロー製の天ぷら鍋は、洗練されたデザインと実用性で多くの方に愛されていますが、食材がくっつきやすいという点において、少し手間が必要です。
なぜ、ホーロー鍋で揚げ物をする時に食材がくっつく原因は、
- 熱が均等に伝わらない
- 鍋の表面が傷つきやすい
上記の2点が考えられます。
ホーロー鍋で揚げ物をする時は、油の温度を管理することが重要です。
揚げ物に最適な温度は160℃から180℃の間で保つこと。この温度帯をキープすることで、食材は均等に加熱されて、カリッと美味しく仕上がります。
油の温度が低すぎると食材が油を吸いすぎてしまい、逆に高すぎると衣の表面が焦げて、中まで火が通らないことがあります。
そのため、温度計を使って常に油温をチェックし、適宜火力の調整を行いましょう。
また、天ぷらを揚げる時は一度にたくさんの食材を入れず、少量ずつ揚げることも上手に仕上げるコツです。
少量ずつ揚げることにより、油の温度が下がることを防げるほか、食材がくっついたり、不均一に揚がることも避けられますよ。
ホーロー鍋は表面がとても傷つきやすく、急激な温度変化に弱いため、使い終わった後のお手入れは柔らかいスポンジで洗いましょう。
水で一気に冷やすのも、空焚きもNGです。
今回ご紹介したポイントを意識するだけで、ホーロー鍋を活かしつつ、家でプロ顔負けの天ぷらを楽しむことができますよ!